ファンドの値動きは毎日追っていますという話

cat, roux, old 資産形成

インデックスファンドの積み立てを開始したら、値動きは見ない方が良いという資産形成の心得があります。けれど、私はファンドの値動きは毎日追っています。見るなと言われているのになぜ見ているのかを整理してみたいと思います。

なぜ値動きを見ない方が良いと言われるか

最初に断っておくと、値動きを見ない方が良いという主張には理にかなっている部分があると思っており、値動きを見ない方が資産形成がうまくいくケースはあるだろうと思います。値動きを見ないことで得られる資産形成上のメリットに次のようなものがあると考えられるからです。

理由1 そもそも見る意味がないから

積み立ての設定を済ませたあと、そもそも値動きを見ることによって資産の増え幅が増すというような資産形成促進の効果はありません。値段が上がろうが下がろうが、単に積み立てを続けるだけであり、値動きを細かくチェックしたところで値動きに何か影響を与えることはありません。

はっきりいって何も影響がないのだから、そもそも見る必要がないでしょ?というのが理由の1つにあると思われます。

理由2 値動きを確認する時間がもったいないから

値動きを確認し、そこで何か考え事をしたり投資方針を再考したりするなど、余計な考え事が発生して時間を浪費してしまうのを防ぐためという理由も挙げられると思います。証券会社にアクセスしたり、値動きが気になって別の作業に集中できなかったりとしてしまうくらいなら、見ない方がいいでしょうということです。

理由3 値動きで感情を揺り動かされてしまうから

株価がグンと反発して、資産総額が一夜にして数%増えるみたいな嬉しい瞬間が、投資生活を送っていると時々発生します。資産形成がうまくいきもっと儲けたいと欲が出て、本来の投資方針にはなかった高リスクな投資に手を出してしまいかねないです。逆に、株価がズドンと反落して、資産総額が1割も減ってしまったとなると、狼狽売りをしてしまったり、投資をやめてしまうような感情に飲み込まれてしまうかもしれません。そういった株価の値動きにつられて感情を揺さぶられ、投資方針を曲げてしまうリスクがあるため、値動きは見るなと言われていると思われます。

値動きを見て投資生活を楽しむ方法

値動きを見ないことで得られる効果は一貫して、積立投資を途中でやめてしまうのを防ぐためというのが根底にあると考えられます。逆に言えば、そのような気が起きないのであれば値動きは見ても構わないとも言えそうです。

私も、投資を開始したころは投資の勝手や値動きの感覚が全くわからず、恐る恐る資金を投入していました。今でこそ、NISAの枠を埋めるために1年で400万円近い金額を投資するのに何らためらいはありませんが、一番最初に投資したのは1万円程度でした(米国高配当ETFを買いました)。投資する額は少額から始め、そして色々な値動きに慣れたし、さまざまな書籍を読んで長期投資の心得を学びました。株式資産が将来的に右肩上がりであることにBETできるし、資産形成の手段としてインデックス投資が優れている理由も理解できてきた感覚があります。ここまでくると、株価が上がろうが下がろうが、投資スタイルを変えようという気にはあまりなりません。とはいえ、以下の記事のように時々心が揺れたりするのですが・・・

わざわざ値動きを追っているのは、ひとえに楽しいからです。上がっても下がっても、ほとんど変動がなくても、ありのまま値動きの変化を受け止めることができています。

値動きが上がった時

純粋に資産総額が増えるので嬉しいと感じます。資産総額の最大値を更新したりすると、順調に資産形成が進んでいることを実感できるので、その日のご飯やおやつがちょっぴり豪華になります。

もちろん、値段が上昇し続けることなどあり得ないので、必ずどこかで反動が来るというのを覚悟しておかなければなりません。値段が上がった今この瞬間を純粋に喜んで楽しんでいます。

ほとんど変動がなかった時

前日比+0.01%みたいな、全く変動がないと言っていい日もちょくちょく起きます。この日は資産総額が全く動かないので、「あー、何も動かなかったな」で済ませて、虚無の感情になります。

下がった時

下がり幅や下落の期間にもよりますが、そのような瞬間は長期投資をする以上必ず訪れるので、今はそういう時期なんだなという風に見ます。資産総額がどんどん目減りしていくのも目の当たりにしますが、そう言うことが起こるのは想定通りなので、むしろ「ちゃんと想定通り値下がりが起きて、平均回帰が起きてるな」と感じられます。

値段が上がり続けるのは嬉しいですが、ずっとそんなことが起きるわけがないので上がり続けていると「上がりすぎだから、さすがにそろそろ下がり始めてほしい」と思い始めるようになります。その方が、自分のよく知っている株価の値動きに近いから安心するのです。

値動きの背景の解説を読んで楽しむ

値動きに対して、どうしてそのような値動きをしたのかの解説を日々読むのが楽しみになっています。例えば、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の公式ページに行くと、デイリーレポートという形で昨日分の値動きが起きた背景について解説を読むことができます。楽天のiSPEEDというアプリでも、経済に関するニュースをたくさん読むことができます。これらを読み、何となく経済がわかったような感に浸るのがすごい楽しくて、日課になってしまいました。

おわりに

日々の値動きは気にしない方が良いという説には一定の理があると思いますが、値動きを見ることで起きるデメリットに気をつけていれば、値動きを見ても大丈夫なんじゃないかとも思っています。株価がどんな動きをしても今のところ楽しめていますし、経済に関するニュースや記事を見るのも楽しめるようにだんだんなってきました。経済用語はチンプンカンプンなものが多いので少しずつ覚えていくのも楽しいですね。

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