資産形成において、しばしばアクティブファンドはインデックスファンドと比較され、インデックスファンドに劣後する扱いを受けています。アクティブファンドはどのような理由でそのように言われているのか整理してみます。
不適な点① 統計的にインデックスファンドにパフォーマンスで劣る
アクティブファンドはこの世に数あれど、インデックスファンドと比較してパフォーマンスで勝てているアクティブファンドは一握りしかないという結果が出ているようです。おおよそ90%のアクティブファンドがインデックスに負けてしまっています。長期投資をしていくにあたって10%の確率に賭けるというのはそれだけで分が悪いと言えそうです。
更に言うと残り10%で勝っているアクティブファンドも、毎年勝ち続けているわけではありません。ある1年間を切り取った時に10%のアクティブファンドがインデックスの成績を上回っているという話であり、その次の1年も勝つかどうかは不明です。そのような過去実績であれば、インデックスファンドに軍配があがるのも納得です。
不適な点② 手数料による利益圧迫
アクティブファンドは、インデックスファンドと比較して高い信託報酬料が設定されています。これはアクティブファンドがインデックスファンドに比べて運用コストが高いためです。アクティブファンドのファンドマネージャーはインデックスを上回る投資成績を挙げるために様々な判断を行なって銘柄を選定しており、ここにアクティブファンド独自の運用コストが発生しているようです。
この手数料の高さはディスアドバンテージになります。なぜなら、アクティブファンドはインデックスの成績に加えてこの手数料率の差分だけ上乗せしないとインデックスファンドのパフォーマンスに並ぶことができません。アクティブファンドはそもそも運用成績でインデックスよりも高い点を目指さなければ並ぶことすらできないという状況にあるわけです。
不適な点③ 高いパフォーマンスを出すアクティブファンドを事前に知る術がない
最初に書いた通り、インデックスファンドに勝てる一握りのアクティブファンドも毎年成績はブレます。数あるアクティブファンドの中から、そのようなファンドを見抜く方法というのは存在しないと言って良いでしょう。バイアンドホールドが推奨されている長期投資において、安定した成績が出せるアクティブファンドを見抜くことができないということは、不適と結論づけられると思います。
おわりに
株価はプロにも読めないという投資の大前提があるわけで、それはプロのファンドマネージャーにも適用できます。もし読める人がいたらその人は超億万長者になるわけですから、すぐに目立つことになるでしょう。
資産形成を目指す私のような会社員投資家は、ますます株価なんて読めないわけで、素直にインデックスと連動するファンドに委ねるのが賢明と言えるでしょう。